最近KPIという言葉を聞くようになりました。
KPIとはKey Performance Indicatorの略で会社の業績を数値で表したものです。もっともわかりやすいものは毎月の会社の売上や収支などをグラフ化して表示したもので、どの会社でも重要な業績指標は表やグラフで表示しているでしょう。
クラウド連携でリアルタイムに表示が可能に
以前は会社の業績をグラフ化するといえばExcelなどを使って行うことが一般的でしたが、クラウドシステムを導入することによって会社の売上、収支、受注状況、トラブル発生件数など様々な指標を「リアルタイム」でビジュアル化をすることが可能になりました。もはや月次の売上を月末に締めて翌月10日報告をするなどというビジネススタイルでは遅すぎます。日々の経理情報を元に経営情報を収集・分析し、リアルタイムに会社の経営状況をビジュアル化し、経営判断を下すことが求められています。
このような分析と経営判断を可能にするのがKPIシステムです。
お勧めするKPIシステム
米国を中心に様々なKPIシステムがリリースされています。これらのシステムはExcelやCSVを元にグラフを表示させることが可能ですが、各種クラウドサービスと連動することでリアルタイムにグラフ表示をさせることができます。
Klipfolio
今回ご紹介する3種類のKPIシステムのうち、最も多機能なのがKlipfolioです。反面、自分が望むチャートやグラフを作成するためにはある程度の技術的な基礎知識を要求されます。
多くのクラウドシステムと連携することが可能で、あらかじめ登録されているWEBサービスも数百サイトあります。
下はGoogle Analyticsと接続した結果ですが、ユーザー数、セッション数、ページビュー数をコンパクトに表示することができます。
また複数のサイトの情報を統合して1本のグラフに表示させることができるので、例えば、Google Adwordsの予算投下額とページビュー数を同時に表示させるということも可能になります。
月額$29〜の有料サービスです。
Cyfe
CyfeはKlipfolioに比較すると機能制限はありますが、あらかじめ各種サイトとの連携がなされているので比較的簡単にKPIを設定することができます。
下記の表は上記のKlipfolioと同じ結果をCyfeで表示させたグラフですが、Klipfolioが棒グラフと線グラフを混在させることができるのに対して、Cyfeではグラフの種類を選択することはできません。
特に難しい設定なしにすぐに使いたいのであればCyfeが良いでしょう。
5本のグラフまでは無料。それ以上は月額$19〜のサービスです。
Databox
DataboxはMobile First KPIという名前の通りスマートフォンからの閲覧を考えたKPIシステムです。ビジュアルとしても良くデザインされていてKPIをわかりやすく表示させてくれます。Klipfolioなどに比べるとデータ連携ができるサイトが少なく、 分析可能な範囲も限定的ですが、普段、スマートフォンから状況を確認することが多いのであれば良いでしょう。
3本のグラフまで無料。10本まで$49〜
まとめ
わが社ではKlipfolioを中心にCyfeの有料版とDataboxの無料版を使用しています。会社の業績をリアルタイムに把握することで、スピーディな経営判断を下すことが可能になりました。安全かつ迅速な会社経営を行うためにはKPIの導入は必須であると言えるでしょう。